料理下手の私による手料理

私がズバリ小さな幸せを感じる時は自分の作る料理が美味しかった時。
私はつい最近主婦になったばかり、調味料のさしすせそも知らない、大さじ小さじの分量も分からないような女でした。母の美味しい手料理やレストランのプロが作る料理、とにかく私は今まで美味しいものだけを食べて育ってきました。周りが美味しい料理だけを準備してくれるものだから、私はその甘い環境に漬け込みどんどん味の虜になって現在に至るのです。
母は如何なる者も台所には立たせない人間だったので、当然私は料理をしたことがなく、主人と出会った当初は彼の方が料理が上手でとても悔しい思いをしたことがあります。
それから私は独学ではありますが、少しずつ料理の勉強を始めました。調味料の入れ加減や、見栄えの良さの追求、時間や手間のかからない簡単な調理法等を探求し彼よりも、もっと言えば母よりも料理上手になってやろうと考えていました。
インターネットからの情報も活用し、レシピサイトで美味しそうな料理をピックアップして作って見たり、新聞に設けられたレシピコーナーから情報を得たり、話し相手サービスでアドバイスをもらったり、とにかく出来ることは色々試してみました。
主人はとても優しい人間なので、私の作る料理に文句を言ったりは絶対にしません。
しかし、美味しいという言葉もなかなか出ません。
正直自分でもわかるくらい私の料理は微妙な味です。美味しいとは思えない仕上がりです。
しかし、あるクリスマスの日、私はそれはそれは盛大にパーティーをしようと購入したチキンやケーキの他に料理を作ることを決意しました。
その日に作ったライスコロッケが自分でもびっくりするくらいに美味しくて、主人も初めて美味しいと笑顔を向けてくれました。そのことがすごく嬉しくて今でも彼の表情はよく覚えています。
その日から彼は私の料理は美味しいと言って話してくれるようになりました。私もまだまだ満足はしていませんが最初に比べると随分上達したなと感じます。
たまに自分の料理が成功すると、とにかく嬉しくて仕事の疲れも吹っ飛ぶような気持ちになれるのです。
幸せを感じる瞬間だと思っています。
まだまだ未熟で、到底母のあの絶品の手料理には届きませんが、それでも少しずつ成長している自分を感じることが小さな幸せです。

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